2019年12月31日、この日まで仕事なのは少々恨めしかったが、心地のいい気持ちで仕事を納めて、電車に飛び乗った。
新幹線駅での乗り換え、今年はここで何回乗り換えただろうなどと思いを馳せる。正確な回数は一瞬では到底思い出せない。そういえば在来線から3分で乗り換えた時もあった。年末忙しくなかなかな見られていなかったTwitterを見たり、自分の思いをまとめたりして新大阪まで。現場の日のタイムラインは騒がしく、愛おしい。
年末年始にオリックス劇場規模で握手会を行うと、こうなるかとまざまざと見せつけられながら列に並ぶ。クリスマスの豊洲PITでは複数回、握手をすることができたが今回はそれは叶わなそうであった。
でも、無事に推しに会うことができて「今年もありがとうございました」と伝えることができた。
仕事を納めたこと、今日のカウコンがとても楽しみだと伝えると「俺らはこれから仕事納めだからね。でも納まるって感じじゃないけど。もうね、楽しみにしてて、全然納まんないよ!」なんて言われて、パワフルな推しの発言にただただ笑っていたのが懐かしい。
仲のいいオタク友達はみな前日から大阪へ入っていたため少し寂しくて、みんなに会うとやっと気持ちがほぐれた気がした。各々の接触の話を聞いたり、年末だからとお土産やプレゼントを用意してくれている子もいた。こういう時間がライブと同じくらい好きだ。
くじで引いたものを交換する為Twitterをチェックしたり、お手紙を書いたり、その間にもMeseMoa.の曲や動画を流したり…と楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
19時から1部、それだけじゃなくて22時からはカウントダウンを含む2部まであるのだ。
あぁ、楽しみ。
今年の前半のツアーで披露した曲、クリスマスに披露した曲、盛り上がる定番曲、大きい会場だから踊らず客席のそばにまで行くような構成の曲…織り交ざりながらカウントダウンコンサート1部は過ぎていった。
最後のMC。
リーダーの白服さんからお知らせがあるアナウンス。
元々クリスマスのライブの時に、カウントダウンコンサートにおいて「重大発表」があることは知らされていた。更に、それ以前に2020年春頃より大きな規模のツアーが行われることも発表されており、その詳細であることは多くのオタクは見当がついていたように思う。
「発表は動画でご覧いただきます、それではどうぞ!」
白服さんの声と共に暗転し、メンバーはステージからはけていった。
この時推しはどんな表情をしていたんだろう。
真っ暗な中スクリーンに「重大発表」の白い文字が浮かぶ。
発表はまずはツアーについてであった。
春から始まるツアーは「GALAXY.5」というタイトルであること、そして日程と会場の一覧が矢継ぎ早にスクリーンに映される。自分の地元を見つけたのだろうか、様々な席から歓声が上がる。私も知っている会場名を見つけて隣の友達に「神奈川はあそこなんだ!」なんて話しかけていた。
そしてFINALは2度目となるパシフィコ横浜であった。
目標であったパシフィコに再挑戦、今回は当たり前のように名を連ねたことに期待と歓声が上がる。
次にスクリーンに表示された文字は
「MeseMoa. 7th シングル」だった。
これには思わず歓声が出た。やったー!シンプルに新曲は楽しみだ。またきっと、好きな曲が増える。そうか、じゃあこの曲を引っさげてのツアーになるのかな…‥
自然と笑顔になりながらそんなとこまで考えられた気がする。
思考はそこで止まった。
次に、スクリーンに表示された文字は
「フォーゲル センター曲」
叫んだ。周りも叫んだし、私も叫んだ。叫んで、顔を手で覆って、下を向いた。
そうしようとして、そうした訳ではない、あまりの衝撃に、体が勝手にそう動くことを選んだ。
スクリーンに表示されたその10文字は、ずっと夢見ていたもの、望んでいたものだった。
何かが喉元や鼻のあたりにこみあげてきているのがわかる。そして隣に座っていた同担の友達が私と同じように崩れたのか、それとも崩れた私に同調するよう触れようとしたかわからないが、彼女の体温をしっかり感じた。
駄目だ、このまま下を向いていたら大切なものを見逃してしまう。すごい衝撃だけど、これはしっかり目撃しなければいけない時間だ。そう思って、手で覆ったまま、顔をあげる。
「烏合之衆 発売決定!」
これはシングルタイトルだ、烏合の衆、うごうのしゅう、うごうのしゅう、あぁ普段多く使う言葉ではないけれど、意味が説明できるはずなのに頭がぼんやりしている。
「作詞作曲編曲 halyosy」
またも会場中が大きな声に包まれた。嬉しいのと同じくらい、よかった、halyosy先生だ、安心した、という感情が大きい。推しがセンターを務める曲は、いつもグループに寄り添ってくれるhalyosy先生が今回も作ってくれる。信頼しかない。
「ラップ詞 らっぷびと」
ここでまた叫ぶ羽目になった。
ラップがある、しかも別に作詞者を設けるということは、それなりの分量であるか、もしくはかなり重要な場所にラップが位置するかだ。
フォーゲルさんセンターの曲にラップ曲。
それは、それは。
勘違いであろうといい、
「7thシングル曲を務めるのがフォーゲル」ではなく、
「フォーゲルセンター曲が7thシングル」なのだ。これは、フォーゲルさんの為に、いや、為には言い過ぎか。フォーゲルさんの特性を活かして作られるシングル曲なのではなかろうか。
そのあとリリースイベントがあること、日にちと場所が発表されているのは目で追えたが、全く持って頭に入ってこなかった。
推しのセンター曲が来た、夢みたい!嬉しい!嬉しい!胸が詰まる思いだ。
メンバーがステージに戻ってくる。
ツアーのこと、そしてフォーゲルさんのセンター曲について触れてくれる。挨拶を促され、推しは一生懸命言葉を並べてくれたが、緊張していたのか「センター曲」を「ソロ曲」と2度も言い間違えて、メンバーに突っ込まれて笑いが起きた。ずっとずっと泣いていたので、笑うと安心して、そしてまた涙が出てきた。
アンコールであったので、メンバー1人1人から挨拶があった。これがまた全てのメンバーとても良く、ツアー会場に想いを馳せたり、グループの成長を感じる話だったり、ファンのことを強く思ってくれて成長しようと側に居るよ、と言ってくれるものであったり………改めてこのグループが大好きだと感じたし、この物語を読ませてもらっている幸せを感じて涙が溢れた。
推しは、「2020年はオリンピックイヤー。自分もセンターを務めさせてもらう。2度目のパシフィコでも、グループとして成長した姿を見てもらう」というようなことを言ったように思う。悔しいけど覚えていない。こういう肝心な時に役に立たない自分の脳味噌に腹が立つけど、「2020年」という「年」を大切に、力を大きく注ごうとしてくれているのが伝わった。
推しのセンター曲発表、大好きなメンバー達の心のこもった挨拶。
これだけだったら、挨拶が終わった今、しっかり涙を拭いて、ラストナンバーを聞いて、終わった後に仲良しのオタクと合流した時には少し泣いてしまうかもしれないけど、会場の外で笑顔でみんなとライブの感想を話せる。
つもりだった。
ラストナンバーは「パシフィック展望台」だった。
この春夏、グループ最大規模の会場、パシフィコ横浜でファイナル公演を迎えることに向けて、春ツアーでいつもラストに歌われてきた曲だ。
曲が彼らを擬えた素晴らしいものであることに加え、推しの、より心をこめてこの曲を歌っている姿にわたしは毎回心を撃たれていた。
イントロでその曲だとわかり、思わず天を仰ぐ。
そしてステージの上段、いちばん下手にいる推しの姿を目で捉える。
そこに居たのは、目元を手で拭うように見える推しだった。
え、泣いてる?
視力はかなりいいが私はその時上手側。泣きそうな顔で歌っているけど、感情がこもっているだけかもしれない。確証が持てない。
曲は時を進め、上手側に移動してきて、やはり泣いているように見える。時折下を向いているように見えた。もうこの時点でキンブレは振れなくなっていた。
ソロパートが来る。
「手前の駅で降りてみたり 利き手と逆で食べてみたり」
あぁ、この人泣いているんだ。
なんで泣いてるんだろう。どうして泣くの。センターが嬉しかったから?そっか、そんなにセンターとりたかったのかな、あまり表には出さなかったけど。泣くって余程だよな。元々は泣き虫さんだけど、メンバーにもっと泣き虫がいるし、最近は泣かなかったし、涙を零すことまではなかった。あぁ、それともパシフィコのこととか今年のこととか思い出してるのかな。パシフィックは本人にとって大切な歌だろうし。
でも、この初めてのセンターが発表されたタイミングで、涙するなんて、感情が抑えられなくなってしまうなんて。
センター曲が発表されたことより、「ここで推しが涙を見せたこと」に私は涙していた。もらい泣きとも違う、書きながらなんて説明したらいいか悩んでるのだけど、「このタイミングであなたが泣くなんて」という気持ちで涙をこぼしていた。
キンブレも振れず、多分何回か下を向いたけど、それでもステージを見たくてただただ不明瞭な視界に推しをとらえようとした。
曲中に気づいたメンバーに肩を叩かれたりして。もちろんパフォーマンスで詰まることなどなく最後まで踊り、歌い上げ。そんなこんなで曲が終わるころには推しは笑顔になっていた。春夏のツアーを通して、大切な曲になったこの曲「パシフィック展望台」に更に思い出が重なり、大切になった瞬間だった。
今思うとMCの辺りから「こんなに泣いている自分」に驚いて泣いていたのも、あったのかもしれない。感動的な場面でべそかいたり、ポロリと涙をこぼすことはあってもここまで泣き続けることは普段の自分にはない。
自分が推しのことがこんなに大好きで、そしてセンター曲をこんなに待ち望んでいて、その夢が叶ったらこんなに涙が出てしまうなんて、知らなかったのだ。
終演後、ちょっとどうしていいかわからなくなってしまう程泣いた自分に第2波がくる。他推しがおめでとうと言ってくれるのだ。これがどれほど嬉しかったか。
まず、仲良くしている野崎さん推しととみたん推しが席を見つけてくれて声をかけてくれて、「おめでとう」とハグしてくれて、また火が着くかのように泣き出してしまった。「とりあえず外に出よう、ホテルに戻ろう」ということになり、みんなに着いていった。今書きながら自分でも驚いているがこれは介護記録ではない。
会場を出ても、同担や他推しがおめでとう、よかったね、と言ってくれた。
また、泣く。
同担で、うまく言えないんだけど推しへの感情をすごく「わかりあえる」友達が居て、彼女に逢った時に安心したし、やはり考えていることが一緒で、ホテルに帰ってもずっと2人でメソメソしていた。とどめに「こういう時にあなたが居てくれてよかった」みたいなことを彼女に言われ、また声をあげて泣いた。第3波。私もだこの野郎。
信じられないんだけど、結局2部が開演するギリギリまでホテルでべそをかいていた。
頭は痛いし、目は腫れているし、年を越す越さないはもうすでにどうでもよくなっていたし、ライブを見るとコンディションではなかったんだけど、2部は友達がすごくいい席を当ててくれたこともあり、とにかく泣かないことを目標に、観た。
2部の推しは、本当にステージとその空間をめいっぱい楽しむいつもの推しで、そしていつものように時代抱いてんなってくらい格好良かったので、たくさん盛り上がった。ちなみに結局2部でも泣いた。笑 でもすこぉし!推しには、見られていないと思う。(のっくんには見られた気がする)
これが、わたしの、推し初センターが発表された時のこと。ベシャベシャだった年越し。
すごく自分に酔ってるし、すごく冷静でないけど、この時感じたことや自分がどう動いたかをなるべく色あせないまま、残しておきたくてここまで書きました。
嬉しいことに、他推しが「今年はげるたんの年だね!」とか「フォゲルのターンだよ!」とか言ってくれて、そのお祝いの気持ちがとてもとても嬉しい。
その有り難い気持ちとはまた別の括りで、
私の中では、好きになった昨年の夏から、ずっとフォーゲルのターンだったし、フォーゲルさんの年だった。
フォーゲルさんはステージのどこにいようと、例え歌わなくても、めちゃめちゃ輝く人だし、少なくともいつでも私の目には、フォーゲルさんがいちばん輝いて見えていた。
それでもセンターに来てほしかった。
そこがステージで一番光を集める場所で、あなたはそこがすごく似合う人だから。
もしかしたらグループ結成当初はそこまで「推す」ファンが多くなかったのかもしれない、自分がアイドルである必要は必ずしも無いと思ってたかもしれない、歌が得意でないかもしれない。
でもセンターがフォーゲルさんに決まった時、あんなに多くの人が声をあげた。確実にフォーゲル推しだけの声量ではなかった。
たくさんの分岐と決断、努力と経験を積み重ねて、あなたは武器を持ち、そして多くの人がセンター曲を歓迎している。
フォーゲルさん、おめでとうございます。
緑推しのみなさんも、おめでとうございます。
古参と新参がどうこうって話ではないけど、やはり昔から応援されていた方は、その分長い時間待ち望んでいたわけで、私には想像つかないくらい嬉しいんだろうなって思うし、本当におめでとうと声をかけたいです。
写真集の時もそう思ったけど、私は本当にこのタイミングでフォーゲル推しであったことを心から幸せだと思うし、誰に向けてかわからないけど、全方位に感謝したい。
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とにかく、烏合之衆、楽しみ!
治安の悪いミクスチャ曲かな~!!!!どうなるかな~!!!どうせかっこいいんだろうな~!!!!
今回は感情をつらつら綴るだけになってしまったけど、もっとオタクらしいブログも書きたいな!まず、TT.6についても書きたいし!
2020年もよろしくお願いします!!!!