アルコルなポラリス

 


7月6日。


どう考えても忙しい最中、 本人が大好きなバンドサウンド形式のライブが行われると決まって 、
一夜限りのそれに新たなバンド名がしっかりついて、
「忙しいから無理」と話していたグッズが制作され*1
それが来てくれた人になるべく広く渡るよう販売され。

 

本番当日。大切な仲間たちと顔を見合わせながら、
生き生きと選んだ曲を一生懸命歌い、
客席に届けようとする姿を見た。

 

その帰り道、あまりの凄さと充足感にほわんっと
「今オタクを辞めてしまってもいいなぁ」  と思った。

 

書き出しが暗い

 

違う違うそうじゃなくて。*2
この「辞めてしまってもいいなぁ」 は全くマイナスな感情ではなく、
「いいものを見たい!」「もっと見たい!」といつも強く思う欲張りな自分が、すごくすごく満たされた故に感じた感情だった。

 

あまりにも心配りがあり、
きっとこの1日の為に多くの準備と練習をし、
普段ダンスボーカルがメインの推しの、
夢見た・ 見てみたかった姿をあまりにもいい状態で差し出され、暖かな想いを言葉にして客席に伝えてくれて、

  


こんなにいいものある?こんなにすごい人いる?
こんなに好きなことある?
これさすがに天井に頭ついたでしょ?
考えていたら、なんだかこれ以上何も求めない気持ちになった。


とは言いつつ、 その次の日にはチケットの申し込みをしてるんだけど。オタクなので(⌒-⌒; )アセアセ

 

結局、武道館前とほぼ同じことを書いてるんだけど *3
フォーゲルさんの「寄り添い力」はすごい、と思う。
一夜限りのannualで感じたのは、「みんなの見たいもの」 を「自分のやりたいこと」と捉える、
否、「みんなの見たいもの」と「自分のやりたいこと」 の共通点を探る・擦り合わせるのが、
フォーゲルさんはとても上手ということ。

annualのセトリだけを見ても、
もちろん自分たちが演りたい曲でありながら、
かなりポピュラーというか多くの人にわかりやすい曲だったのがわかる。

いっつも寄り添ってくれてるなぁと感じる。

 

 

8月6日。


一夜限りのannualから丁度1か月後、杜の都で彩鮮やかな吹き流し達を眺めていた。
今年はなんだか七夕に触れる機会が多い。

 

報道では災害級の暑さ。しかも数年ぶりに祭りが開催されたことでなかなかの人出であった 。
それでもせっかくだからとライブ開演前の時間を 使って七夕まつり会場へ脚を運んだ。
小さい頃から「三大七夕まつり*4」 の内のひとつに家族で出かけることが楽しみでもあったので、仙台のものを一度見てみたかったのだ。東北三大祭りに数えられるそれは小さい頃に見てきたものよりかなり規模が大きく感じられた。


吹き流したちは風になびき、それを捕まえようとジャンプする子どもたちや、 飾りを写真におさめようと見上げる人々の嬉しそうな顔が印象的だった。

避暑にカフェに入って「なぜ吹き流しなんだ?」 と今更な疑問をスマホに尋ねたところ、織姫の織る糸から象って「 技芸の上達」を願っているらしい。
技芸の上達」。推しにぴったりで勝手に嬉しくなった。
誕生日は翌日。 そのカフェで吹き流しが描かれたポストカードを誕生日祝いとして したため、無理くり終演後に投かんした。

そういえば、 あの時あのライブに足を運ばなければこんなに強く七夕と推しを結びつけるようにならなかっただろう。


  

 

8月7日。

 


場所は東京へ移動して。
そう銘打ってはいないけどきっと最後の生誕祭。
そして初めてお誕生日当日の開催となった生誕祭。
「メイドイン推し」 を見られる生誕祭が私は毎年楽しみなのだけど、 選んだ曲にもダンスを練習してくれた時間にも話してくれた言葉にも、これ以上ないほどの想いが詰まっていた。
フォーゲルさんにしか作れない空間だった。

自分の気持ちだけを話せば、卒業発表から1年経ち、
あとはもう綺麗に送り出す気で満々マンホールだけど、 只そこに寂しさが全く無いかって言ったら嘘になる。
そんななか生誕祭で話してくれたのは、
「別の道を進む自分の気持ちも肯定したい」だけど「 寂しさがある日もある」というものだった。

 

それは、
推しのことが大好きだから、心から「いってらっしゃい、 応援してます!」と思い、
推しのことが大好きなので、 寂しいしこの時間が続いて欲しいと思ってしまう。
そんな気持ちに寄り添ってくれる*5、 卒業に対して表裏一体の気持ちが存在するという言葉だった。
主語を大きくはできないけど、 きっとこの言葉をライブ中に話すことで、 寄り添ってもらったり安心した緑推しが多くいるのではないかと思 う。

 

寄り添うでもう一つ。
これは2020年のブログなんだけど、

”誤解してほしくないのは
俺はそれを無理矢理作ろうともしてないし
背負いすぎてもいないっていう事かも。
 
確かにみんなには
楽しんでもらいたいと思ってるけど
俺は俺が楽しいと思える事を
みんなに見せてきたっていう一年だった!”

https://ameblo.jp/mesemoa- member/entry-12798121478.html

 

オタクである自分が言葉にするとウーンなんだけど、
活動をしていく中できっと大変なことや辛いことがある。
普通に生きて働いてたってもちろん大変なことは多くあるけど、 それとは異なる種の制限があることが察せるというか。

それにフォーゲルさんがいい意味で自分の中に「こだわり」 を持っている人であることはみんなよくご存じだと思う。
そんな人が「みんなに楽しいことを」 とこれだけファンへ寄り添ってくれて期待に応えてくれてきていて。 

 

 

「楽しませる」に特化した人がネガティブな言葉を吐かないこと、 素晴らしい。安心する。
けどその裏側に何を・ どれだけのことを思ってるんだろうなんて考えちゃったりして。

だから根源から楽しいと思えてたよって伝えてくれるの、 どれだけ優しくて強いか。
前提として幸せに生きて欲しいし、決して強制したくないけどやっぱり自分が楽しいと思ったことは、推しにも楽しいって思っててほしいから。
そう簡単には重ならないってわかってるけど。

 

 

生誕祭の終演後。
これだけのものを見せられて伝えられて、あまりの満足感に。
加えて結局いつも推しに救われてるなぁ、
私はずっと何も返せないなぁって思って、
また「オタク辞める!」 を感じてしまった。

ただ2か月続けてこの想いが湧いて感づいたのは、きっとこの人はこ れを12月8日まで繰り返すんだろう。
最新が最高を名乗る推しだから、「あーもう無理! ぜったいこれ以上好きになるか!」 を積み重ねていって積み重ねていって、卒業していくんだろう。

 

私が推しを好きになったのは
「この人、 数年前と踊り方全然違うなぁ?」からだった。
じゃあずっと進化し続ける、変わっていく姿を見続けらるのはどれほど幸せで愛し いことだろう。
きっとずっとずっと光り輝き続けて「あれ前よりも輝いてない? 」って思わせてくれるんだろう。

 

 

 

アルコル:添え星。北斗七星のそばに位置する。
ポラリス:心星。現在の北極星
ベガ:織姫星。 地球の歳差運動によりおよそ12000年後には北極星となる。

 

 

 

 

 

 

*1:しかもめちゃカワ

*2:これっきりにしたい

*3:基本私のブログは繰り返しおばさん

*4:ちなみにもう一つが一宮。一宮かよ!!

*5:本人が意図したかはしれない